昨夜見ていたニュース番組です。

えらいですよね。彼女いわく、毎日ニュースを見て、何百人何千人とコロナ感染者がどんどん増えていくのを見て、一人でストレスを溜めているよりは、野外でキャンプをするというのはすごく良いんじゃないかと。

これ、本当にその通りです。

街を歩いていても、SNSを見ていても、みんなピリピリしていたり、疲れていたり、腹を立てていたりします。でも、それってすごく悪循環なことだと感じます。誰かが誰かの悪口を言い、そしてその誰かがまた誰かの悪口を言う。こうなると空気が悪くなる一方ですし、大気汚染じゃないけど、そういう環境に身を置いていると、どんなに健康な人でも必ず体調を崩します。

コロナの感染も怖いです。ただ、本当に懸念しなければならないのは、そうした「負のオーラ」に感染しないことだと思っています。

「病は気から」という言葉が昔からあるように、たいていの体調不良は精神から来ているというのが僕の考えです。これ、思い当たる方も多いと思います。職場で理不尽なことで怒られたり、嫌いな同僚と一緒に働かなければならなかったり、残業時間が長い割には手当が無かったり。

こういう生活を続けていると、どこかで必ず体調がおかしくなる。一番興味深いのは、やっと休みに入って自由になった瞬間、急に体調が悪くなってしまうケースが多いこと。それまでの緊張の糸が解けることが原因なのでしょうが、肉体と精神がいかに密接に関わっているかがよくわかります。

色々見ていて思うのは「ストレスマネージメント」ができていない人が非常に多いこと。自分で自分のストレスをコントロールする能力のことです。

平日は遅くまで働いて、休日はゴロゴロしたり、寝て過ごす、そしてまた月曜日を迎える…という方は多いと思います。しっかり休んでいるように感じますが、でもなぜか疲れは取れない。なぜでしょうか。

これは結局、体が疲れているのではなく、精神が疲れているからに他なりません。精神的な疲れというのは、いくらゴロゴロしたり、寝たりしても取れないわけですよね。

そこで、先ほどのキャンプのようなアウトドア活動だったり、登山だったり、トレーニングの出番なんです。

「疲れてるのに運動なんて冗談じゃない」って普通は考えますよね。でも、そこが盲点なわけです。こんなこと経験したことはないですか。「仕事で疲れてたのに、ちょっとジムに行ったらスッキリした」。ありますよね。

ハーバード大学医学部臨床精神医学准教授のジョンJ.レイティ氏は、こう述べています。

運動すると気分がすっきりすることは誰でも知っている。けれども、なぜそうなるかわかっている人はほとんどいない。ストレスが解消されるから、筋肉の緊張が柔らぐから、あるいは、脳内物質のエンドルフィンが増えるから。たいていの人はそんなふうに考えている。でも本当は、運動で爽快な気分になるのは、心臓から血液がさかんに送り出され、脳がベストの状態になるからなのだ。わたしに言わせれば、運動が脳にもたらすそのような効果は、体への効果よりはるかに重要で、魅力的だ。筋肉や心肺機能を高めることは、むしろ運動の副次的な効果にすぎない。わたしはよく患者に、運動をするのは、脳を育ててよい状態に保つためだと話している。

(ジョン J. レイティ著「脳を鍛えるには運動しかない!」, NHK出版, 2009年, p8)

 

この文章の中で一番注目したいのは「筋肉や心肺機能を高めることは、運動の副次的な効果にすぎない」という部分です。僕もこれには同意です。筋肉や心肺機能を高めること、あるいは痩せることや綺麗な体型をつくること(ボディメイク)は、運動の副次的な効果にすぎません。

もっと言ってしまえば「オマケ」みたいなもんです。そんなことよりも、運動をすることで色々な悩みから解放され、脳がフレッシュになり、建設的な思考ができるようになるといった恩恵のほうが遥かに大きいわけです。

「健全な精神は、健全な肉体に宿る」または「健全な肉体は、健全な精神によって作られる」、どちらでもいいです。ただ、まずは行動すること。家でダラダラしていても、時間ばかり過ぎるだけで、行動しなければなにも始まりません。1時間、2時間、あっという間です。その時間をもっと建設的な作業に当てましょう。

「今、コロナじゃん」「運動できないじゃん」「太るじゃん」なんて言ってる場合ではない。世の中は自粛モードでも、時間の流れは止まりません。肉体は常にフル稼働している。年齢的に見れば、1日1日確実に老いているし、死に向かって近づいているわけです。

コロナ時代以前よりも、確かに行動が制限されているのは事実です。ただ、それと「なにも行動できない」「やることがない」「太る」というのは全くの別問題です。

むしろ、制限された環境下でなにができるのかを考えるのが、我々人間の知恵であり、力が試される時なのではないでしょうか。

浅野