「食べるために運動する」

そう考える女性が多いようです。お客様の中にもそういう方はいらっしゃいますし、見事に綺麗な体型をされている方もいます。脂っこい物も食べるし、お酒だって飲む、なのに体脂肪率は17%を切るほどキレッキレの体の方もいます。

もちろん、そういう考え方もありなのですが、僕自身の場合は昔から「運動するために食べる」と考えています。カラダを動かすことな好きなので、そのためにはきちんと食べないとパフォーマンスが上がらないからです。運動の途中でバテてしまったり、集中力も下がってしまう。だから、日頃からできるだけ体のエネルギーになるようなもの、そして心が元気になるようなものを食べるようにしています。

「痩せることが目的であって、運動のパフォーマンスなんてどうでもいい」という声が聞こえてきそうです。

ただ、よく考えてください。運動のパフォーマンスが上がるということは、それだけ「運動の質」が上がるということです。2kmしか走れなかった人が3km走れるようになる、10回しか持ち上げられなかった重りが12回持ち上げられるようになる、20分くらいで疲れてたのに30分できるようになるなど。

同じ肉体的条件でも、食事をしっかり摂っているのとそうでないのでは、運動の質に差が出ます。つまり、本当なら100%のポテンシャルを持っているのに、栄養不足によって、70%くらいしか出せない。そこに30%のロスが生じるということです。そうすると当然、ダイエットの結果にも差が出てくる。栄養不足の状態では、筋肉の成長も遅くなるし、代謝だって上がりにくい。スタミナだって向上するのに時間がかかるし、その分カロリー消費量も低下する。マイナス的な要素が非常に多いのです。

そもそも、日本人女性のほとんどは「隠れ肥満(BMIが標準なのに、体脂肪率が高い状態)」なので、摂取カロリーを大幅に減らすような食事制限は必要ありません。どちらかというと、欠けている栄養素を補ったり、摂り過ぎている栄養素を減らしたり、そうやって毎回の食事のバランスを見直すといった「食事改善」のほうが重要です。(隠れ肥満の改善方法についてはこちらの記事をご参照ください)

むしろ、体重を減らそうとして、食事制限をすればするほど体型は崩れていきます。お客様の食事報告を見ても、カロリー過多の人はほとんどいない。むしろ1日の消費カロリーに対して少ないくらいです。なのに、どうして体脂肪率が高く、少しぽちゃっとした感じになってしまうのかと言えば、栄養不足によって「筋肉が痩せ細ってしまっているから」に他なりません。これはInbobyの結果で明らかになっています。

筋肉が痩せ細るとシルエットも崩れますし、当然、相対的に体脂肪率が高くなりますので(体脂肪量が多くなくても)、プニプニと弛んだ体型になります。筋肉が少ないと代謝そのものが低くなりますので、長期的スパンで考えれば、徐々に脂肪の蓄積が起こり、5年後10年後には体脂肪量そのものが多くなり、いわゆる「おばちゃん体型」になっている可能性が大きいのです。なので、まずはしっかり食べ、筋肉をつけ、いつでも運動ができるカラダ(資本)をつくることが最優先です。

そしてもう一つ。冒頭の女性のように、自分自身のスタイルが確立できている場合を除き、「食べるために運動する」と考えることには大きな問題が隠れています。それは、食べるために運動するということは、言い換えれば「運動が罰」のような意味合いになってしまうということ。好きなものを食べたいから、仕方なく運動する的なイメージです。

僕としては、できるだけこの考え方は避けて欲しい。カラダを動かすことの本質や楽しみというものが失われてしまうからです。あくまで運動が軸にあって、そのためにどんなものを食べたら良いか、いつ食べたら良いかを考えていくほうが建設的だと思うのです。事実、トレーニングに励んでいる人の多くは、こっちの思考のほうが多い印象です。

これはあくまで僕の考えであり、ダイエットやボディメイクに正解はありません。大切なのは、ネガティヴな感情を抱かないことです。なので、どちらの考え方が自分に合っているか、ストレスなく続けられるかを考えながら取り組んでみてください。

自分に合ったダイエット法をきちんと見つけることが1番のダイエット法です。

浅野