痩せたのに引き締まった感じがしない。

ダイエットを進めていくと、このような壁にぶつかることがある。たしかに体重は減ったし、太る前と同じくらいにはなったのに、どうしてだろう。

前回、肥満度を表す指標として「BMI(体格指数)」をご紹介した。

BMIは世界中で使われている有名な指標ではあるが、一つだけ欠点がある。

BMIが標準でも、太っているケースがあるのだ。なぜ肥満度を計る指標なのに、このようなことが起こるのか。

実は、BMIは「体脂肪率」とセットで考える必要があるからだ。

そこで今回は、「痩せたのに引き締まらない問題」は、BMIと体脂肪率をセットで考えると解決する、というテーマで進めていくことにする。

BMIは標準でも、太っている場合もある。

まず、BMIについて簡単におさらいしよう。

身長156cm、体重52kgの女性のBMIを求めてみる。

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

「52(kg) ÷ 1.56(m) ÷ 1.56(m) = 21.4」なので、AさんのBMIは「21.4」である。

そこで判定基準を見てみよう。

BMI21.4は「標準」である。なので、健康上は問題ない、というのが前回までの内容であった。

しかし、実は、これだけでは「肥満ではない」と断言できないのである。矛盾するようだが、BMIが標準でも太っている可能性があるのだ。

分かりやすいように、Inbodyの測定用紙で見てみよう。

これはAさんの測定結果。

まずは、左の青枠「肥満指標」に注目していただきたい。

AさんのBMIは21.4なので「標準」である。しかし、体脂肪率33.7%なので「高」のゾーンに入ってしまっていることが分かる。

続いて、右の青枠「肥満評価」を見てみよう。

BMIが「標準」、体脂肪率が「肥満」になっていることがわかる。つまり、BMIが標準であっても、太っているということになってしまうのだ。

イメージとしては、パッと見は太って見えないけれど、引き締まった感じでもない体型のような感じである。

あなたはどのタイプの体型?

さて、BMIと体脂肪率をセットで考えると、どのタイプの体型なのかがわかる。

上の図は、縦軸をBMI横軸を体脂肪率として、体型を11種類に分類したもの。

そこで、Aさんの結果を当てはめてみよう。

まずは、BMIだけで見るとこうなる。

AさんのBMIは21.4なので、青色の部分にあてはまることが予想できる。

だが、これだけだと、筋肉型の可能性もあるし、やや肥満の可能性もある。

そこで、体脂肪率を見てみよう。

Aさんの体脂肪率は33.7%なので、「やや肥満」または「隠れ肥満」であることがわかるのだ。

このように、BMIと体脂肪率をセットで考えると、その人の体型のタイプがより正確にわかるのである。

同じ体重でも太って見える理由。

同じBMIでも、筋肉型の人もいれば、やや肥満型の人もいることがわかったはずだ。

これはつまり、身長と体重だけでは、その人の体型を正確に把握できないということ。

例えば、同じBMIでも、体脂肪率20%の人もいれば、30%の人もいる。

上の図のようなイメージだ。

パッと見は、左の女性のほうが太って見えるけれど、実は同じ体重。

つまり、同じ体重でも、体脂肪率が高いと(=筋肉量が少ない)、太って見えてしまうのだ。これは、同じ1kgでも、筋肉よりも体脂肪率のほうが体積が大きいから。

なので、1kgを減らすのであっても、体脂肪を落としたほうが見た目的にも痩せて見えるということだ。

逆に、筋肉が1kg減った場合は、痩せて見えないどころか、さらにポチャっと感がでてしまうことになる。

なので、もしあなたが「体重は減ったのに、引き締まらない😩」という悩みを抱えている場合、きちんと体脂肪を減らせていない可能性が大きいと言える。

トレーナーが口酸っぱく、「体重よりも見た目ですよ!」という理由もここにある。

今回のまとめ

今回は、「痩せたのに引き締まらない問題」は、BMIと体脂肪率をセットで考えると解決する、という内容をご紹介した。

あなたが、体重に執着してしまう気持ちはわかる。一番分かりやすい指標だし、体重が減っていれば嬉しい気持ちなるのもわかる。

だが、トレーナーとしてお伝えしたいのは、大切なのは、どこまでも中身、だということ。ダイエットはラクではない。せっかく、時間も努力も投資するのだから綺麗に痩せてほしい、というのがトレーナーとしての願いである。

ぜひ、今回の内容をお役立ていただきたい。