「パーソナルに通ってたんですけど、辞めたら体型戻っちゃいました」

これ、お客様の実際の声です。実は、僕のところに体験に来られるお客様の半数以上が同じような相談をされてきます。

これについて思うことは2つ。1つは、それだけパーソナルトレーニングに通う女性が増えたこと。今まで運動習慣のなかった人が運動をはじめるわけですから、これはとても良いことです。

問題なのは2つ目。「パーソナルトレーニングの弱点が浮き彫りになってきたこと」です。パーソナルに通っている間は、体重が減ったり、体脂肪率が減ったり、寝つきが良くなったり、便秘が改善したり、疲れにくくなったり、体に何かしらのプラスの効果は出てきます。ただし、冒頭のお客様のように、問題はパーソナルに通っている間ではなく「パーソナルに通った後」に起きるわけです。

よく考えたらわかることですが、一度身に付いた筋肉というのは、運動を辞めてしまえばその日から衰え始めていきます。パーソナルで頑張って身につけた筋肉も、運動を辞めてしまえば必ず落ちてきます。男性女性問わず、どんな人でもです。つまり、それだけリバウンドしやすい体質になるということです。引退したアスリートの中にも、そういう方はいますよね。永遠なんてないわけですね。

なので、体型を維持しようと思ったらパーソナルに通い続ければ良いわけですが、そこで問題になってくるのが「お金」です。生々しい話ですが、ここは正直にお伝えします。それまでの運動レベルにもよりますが、筋肉を維持するためには、概ね週2回ほどのトレーニングが必要になります。1ヶ月が4週間だと考えると、月8回のトレーニングが必要になるということです。僕の知る限りでは、1セッション6,000 ~ 20,000円くらいのジムが多いので、月48,000 ~ 160,000円ほど必要になります。懐事情は人それぞれではありますが、それだけの出費を賄うのは厳しいという方も多いかと思います。学生だったり、お子様がいれば尚更のことです。

ただ、ここで問題なのは「2ヶ月だけなら通える!」という思考に陥ってしまうこと。毎月毎月ずっと通うのは厳しいけれど、貯金を叩いて2ヶ月だけなら通える!頑張って2ヶ月で痩せる!と考えてしまう人も実際多いわけですよね。もちろんそこで結果を出すことは充分可能です。ただ、先ほどからお伝えしているように「その後、どうするのか」までがきちんと考えられていないんですよね。もちろんこれは、トレーナーにも説明責任があると、僕は思っています。トレーナーの世界にはプロとアマチュアという境界線はなく、僕たちはお客様から時間とお金をいただいているわけですから、全員がプロであるべきだと考えています。

よく「ダイエットはイベントではなく、習慣だ!」と言われますが、パーソナルトレーニングそのものがイベントになってしまうような気がしてならないのです。それが如実に現れているのが、パーソナルに通っていたのにリバウンドしてしまう人が多いことではないでしょうか。パーソナルトレーニングというのは単に体を変えるための場所ではなく、その人の運動に対する向き合い方だったり、価値観だったり、今後どのように関わっていくかを考えていくための場所であると、僕は考えています。

「あんなキツいこともう二度とやりたくない」と僕に伝えてきたのは、以前、別のジムで2ヶ月間の集中プログラムをされていたAさんです。Aさんも、ジムに通っている時は7kgほど痩せたようですが、元々運動嫌いだったのが、さらに嫌いになってしまったようで(オマケに食事制限もあるから)、でもせっかく頑張って痩せた努力を水の泡にしたくないから、僕のところにお越しいただいたという経緯です。

タイトルにもあるように、僕がよく言うのは「パーソナルトレーニングはジムではなく、学校だよ」ということ。運動するためだけの場所ではなく、自分の体やトレーニングについて学ぶ場所であるべきなんですよね。究極的には、トレーナーがいなくても、お客様が一人で自発的に、そして「楽しんで」運動していけることなんです。それを支援するのが、僕のトレーナーとしての立ち位置なんですよね。目安はだいたい3ヶ月くらい。そのくらい経てば、体のラインも変わりますし、自立するための準備は充分できます。

「あ、運動ってこんなに楽しかったんだ!」と気付いてもらえれば僕の役割は終わったようのもの。もうそのお客様は、僕がいなくてもほぼ自動的に痩せていくからです。僕はこれを「ダイエットのオートメーション化(自動化)」と呼んでいます。トレーナーとしては、いつまでも自分のことを頼ってくれることは、気持ち的にも商売的にもとても有難いことですが、でもそれではダメなんですよね。本当の意味での成長に繋がらないから。

大切なのは、魚を与えることではなく「魚の釣り方を教えること」です。本当にお客様のことを思うのであれば、1日でも長くパーソナルに通ってもらうことではなく、1日でも早くパーソナルを卒業させることだと僕は考えています。ちょっと切ない気もしますが、それでバイバイなわけではなく、そしたらまた一緒に運動する機会などを設けて別の形で関わっていけばいいだけのことですから。

ということで、明日も楽しく運動していきましょう!!

浅野